お役立ちコラム
2026年01月23日
人が集まる、人中心のワークプレイスを体感してみよう(前編)

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総務の馬場さん:「あら社長、なんだかお疲れ顔ですよ」(……と、そっとコーヒーカップを差し出す)
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寺西社長:「昨日知人と飲む機会があって、そいつが働きながら親の介護をし始めたって聞いたのよ。人ごとじゃないな〜と思ってさ。うちの親も、まぁいい年だしね」
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総務の馬場さん:「そうですね……。一日の時間は限られていますから、仕事と家庭の両立は誰にとっても頭の痛い問題です」
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寺西社長:「まぁね、でもこうして会社でコーヒーを飲みながら話を聞いてもらうだけでも、いい気晴らしになってるよ」
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総務の馬場さん:「仕事はもちろん大切ですけど、なんでも気軽に話せる仲間は同じくらい大切です。何かあったらお互いさま、たまには息抜きしてくださいね」
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寺西社長:「泣かせるねぇ。そもそも、カンパニーの語源には仲間の意味があるから、その感覚は正しいかも。気のいい仲間が集まる、そんな会社にしていきたいねぇ〜」
オフィス需要の現在地
「もっと人が集まる、魅力的なオフィスにしたい」「働きやすい環境を整えたい」。
多くの企業が今、こうした切実な課題に直面しています。その背景にあるのは、国内の人口構造と同様に、社内でもベテラン層が厚く若手が少ないという構造的な歪み……超高齢社会の影響が顕在化する「2025年問題」であり、今年もその課題解消に向けた相談が増えていくだろうと私たちは考えています。
経験豊富な従業員が持つマニュアル化できない「暗黙知」を、いかに次世代へ継承するか。また、働きながら家族の介護を担う「ビジネスケアラー」が急増する中で、多様な事情を抱える従業員一人ひとりが離職せず、安心して働ける環境をどう構築するか。人材獲得競争が激化する今、これらの対策はオフィス運営で無視のできない待ったなしの現実です。
一方で、リモートワークの進展により、かつて当たり前だった雑談や偶発的な学びの機会は減少しがちになったといわれています。組織の一体感や企業文化の希薄化を防ぐため、今後はリモートとリアルを最適に組み合わせた「ハイブリッドワーク」の整備が進むでしょう。企業のみなさんが求めているのはつまり、単に“集まる場所”ではなく、多様な人材がそれぞれの事情に合わせて働きながらも、互いにつながり合える環境だといえます。
これからのオフィスは効率を追求する”だけ”の場から、従業員の心身のウェルビーイングを満たす場、世代や部署を超えた交流からイノベーションが生まれる空間へと進化しなければなりません。一人ひとりの多様性に寄り添い、創造性を引き出す「人中心」の設計こそが不可欠だといえるでしょう。
義務で通う場所から、従業員自らが目的を持って「行きたくなる」場所へ。オフィスをそう再定義することが、企業の持続的な成長と未来を左右する鍵となるはずです。
ABWのその先へ、「未来のオフィス」を覗いてみよう
今回私たちは、オフィスづくりのヒントを探るべく、東京・秋葉原の「秋葉原UDX」に開設されているライブオフィス「未来のオフィス 4×SCENE(フォーシーン)」を訪れました。このライブオフィスは、NTTアーバンソリューションズグループのオフィスであり、まちづくりやオフィスビル建築に携わる従業員たち自らが利用しながらデータを取得・解析し、オフィスのアップデートを続けている「実践の場」でもあります。2022年の春から今日まで運用されていて、常に進化をしているといいます。
このオフィスで提唱されている働き方が、「Personalized ABW」という新しい働き方です。これは、従業員が仕事内容に合わせて働く場所を選ぶ「ABW(Activity Based Working)」を一歩進め、一人ひとりが「好み」と「行動・目的」に合わせて、より自由に、より柔軟に働く環境を選ぶワークスタイルをさします。その考え方をベースに「行きたくなる」場所を体現しているのが、「未来のオフィス 4×SCENE」ということになります。
「未来のオフィス 4×SCENE」はその名が示すとおり、オフィス内に4つのエリアが設けられています。それぞれ「INTRODUCTION(イントロダクション)」、「FOCUS(フォーカス)」、「CASUAL(カジュアル)」、「TEAM(チーム)」と名付けられ、目的や気分に合わせてワーカーが自ら働く場所を選べるようにゾーニングされています。見学申し込みができるということで、私たちの仲間の社員とともに見学へ向かいました。各エリアでの「特徴・魅力・気になったこと」を、若手社員ならではの意見や率直な感想とともにお届けします。
※「未来のオフィス 4×SCENE」はNTTアーバンソリューションズの登録商標です。
オフィスツアーに出発!私たちが各エリアを体験します。
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ツアーに参加したメンバーの3ショット
写真左から:
NTTアーバンバリューサポート
リレーション推進本部 商業事業推進部 ホール・カンファレンス担当 有馬萌梨
リレーション推進本部 サービス推進部 ソリューション企画担当 千葉良太
経営企画部 広報室 武田美理
それでは早速、オフィスツアーに出発しましょう。まずは、お客さまや従業員を迎えるエントランスエリア「INTRODUCTION(イントロダクション)」からご紹介します。
・ INTRODUCTION:会社の顔、そしてコミュニケーションの起点
「INTRODUCTION」は、情報発信と交流の起点としてお客さま・従業員のエントランスとして機能する、“会社の顔”というべきエリアです。透け感のあるカーテンで空間が仕切られるプレゼンテーションラウンジがあり、ここで全体のレクチャーを受けることに。どこからか、フワッとよい香りが漂います。間を置かず、ドリンクを運ぶロボットもやってきました。
注目したのはこの壁面とインテリア。左官のような手塗り感のある壁面の風合いや、ナチュラルな色調の家具類から居心地のよさを感じます。オフィスらしからぬ視線の抜け感もあってか、余裕すら感じられます。
ドリンクを運ぶロボットはモニター付き。「CASUAL」エリアにいるメンバーに話し掛けてみました
このオフィスはICT/スマートシティ実証の場でもあるため、従業員だけでなく、お客さまにも「先進的なモビリティ」を体感してもらえるようになっています。その一例が、フロアで運用している 着座型のモビリティロボット。おそるおそる乗ってみましたが、コツを掴めばスイスイと進む感じ。体重移動で前進、バック、方向転換ができて、両手が空くので使えるシーンが広がりそう。
ゲストをお迎えする開放的なプレゼンテーションラウンジ
エントランスドア横の大型パネルには、出社している従業員が今どのエリアで働いているのかや、各エリアの混雑状況などが表示されます。これなら、フリーアドレス席だけのオフィスであっても誰がどこにいるのかがひと目で分かります。「あの人に質問したいことがあった」「あの人とランチしよう」と思ったときに便利そうですし、「集中するためのブースに篭っているなら、今は声を掛けないでおこう」といった気遣いもできますね。
「先進的なモビリティ」の使い勝手が室内で体験できます
ほのかにアロマを香らせたり、カーテンの間仕切りで開放感を演出したり、おもてなしのアイデアがいっぱいの「INTRODUCTION」エリア。来訪者・従業員の別なく気軽に交流できる場所としてオフィスのエントランスをビジネスラウンジに改装したい、という方には大いに参考になるのではないでしょうか。
顔写真と所属が表示されている大型パネルで誰がどこにいるのか
把握できます
・ FOCUS:静かな環境で目の前の業務に集中する
次に案内されたのは、静かに集中して働くためのエリア「FOCUS」です。 リモートワークのメリットとして「集中できること」を挙げる声は多いですが、オフィスにも同様の環境が求められています。植栽が目にやさしいデスク席や囲われ感のある半個室、完全に仕切られたブース席など、このエリアでは多様な席が用意されていて、その日の気分や業務内容に合わせて集中に最適な場所を選んで仕事ができます。静かな環境で、誰にも邪魔されずに自分の業務に深く没頭したい。そんなワーカーの願いを叶える空間です。
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図書館のように静かに集中して働ける「FOCUS」エリア -
引き戸で背面を閉められる個室ブースや、窓に面したソファ席などもあります
ツアー参加者みんなの一押しだったのは、このソファ席です。背もたれに包み込まれるような没入感のあるシートで、腰掛けた感じは映画館みたい!仕事だけでなく休憩にもよさそうです。
どんな席がよいのか座って試せるのが「FOCUS」エリアのいいところ。座席は、専用のモバイルアプリで空き状況を見ながら予約できます。フリーアドレスにしたのはいいけれど特定の席がいつも混み合うといった状況に苦慮している方なら、ここでよいヒントが得られるかもしれません。
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鈴木主査:「このヘッドレスト付きのソファ、いいですね!」
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寺西社長:「仕事が捗るなら、うちのオフィスでも導入を検討するよ。ほかにどんなものが“あったらいい”と思う?」
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内山課長:「私は活発な会議がしたいから、会話に花が咲くような仕掛けがあるといいな」
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総務の馬場さん:「私は少しでも体を動かせる機会がほしいかな。例えば、ヨガとか」
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寺西社長:「ヨガ???」
オフィスに瞑想室?後編のツアーもお楽しみに!
今回のコラムで紹介できるオフィスツアーはここまで。次回の後編コラムでは、リラックスした雰囲気で交流を促す「CASUAL(カジュアル)」と、組織活動の拠点となる「TEAM(チーム)」のエリアをご紹介します。また、内山課長が希望する“活発な会議をうながす仕掛け”や、総務の馬場さんが希望する“ヨガのできる瞑想室”なども、併せてリポートします。
当社では、お客さまのビジョンや課題に合わせたオフィスプランニングをはじめ、内装工事のご提案・実施、各種備品の手配まで、「オフィスの環境改善」に関するあらゆるご相談を承っております。どうぞお気軽にお声がけください。
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