お役立ちコラム

2022年02月10日

二酸化炭素の排出量を抑えると、企業の売上がアップする!?

地球温暖化が深刻化している中、2021年10月に開かれたCOP26では「産業革命前からの気温上昇を1.5℃」に抑えることを目標とした合意文書が採択されました。この目標は国レベルに限った話ではなく、企業のビジネス継続に深く関わってくるものとなります。まだ取り組んでいない企業は、環境価値を「購入する」という方法もあります。

■地球温暖化で世界が水没し始めている

地球温暖化による気候変動問題は、年々切実さを増しています。特に海面の上昇は深刻で、『気候変動に関する政府間パネル第6次評価報告書』によると、1901~2018年の間に20㎝上昇しています。このまま地球温暖化が進むと、21世紀末にはさらに28~101cmの海面上昇が起こるという予想が立てられています。

もしこのような海面上昇が起こった場合、南太平洋のキリバス、バヌアツ、マーシャル諸島、ツバル、パプアニューギニアなどの海抜の低い島では、国土の大部分が水没してしまう恐れがあります。平均海抜が1m未満のツバルでは、既に水没してしまった島もあります。さらに、キリバスでは古くから利用している井戸水が海水化し、飲料水や生活用水として使用できなくなる問題も起こっています。

そうした中、2021年10月~11月にイギリス・グラスゴーで、地球温暖化を防ぐための枠組みを議論する国際会議「COP26」(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催され、地球温暖化を防ぐための目標として、「産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える」という数値が公式文書に明記されました。注意しなければならないのは、産業革命前から現在まで、気温はすでに約1℃上昇しているということ。あと0.5℃しか上昇幅は残されていないのです。

温暖化対策の国際ルールとしては、2015年に採択された「パリ協定」に基づき、「2℃を十分下回る水準で維持することを目標としたうえで、さらに1.5℃に抑える努力をすべき」と規定されていました。しかし、これでは不十分という声が高まり、初めて「1.5℃」という目標が公式な文書に盛り込まれたのです。

COP26ではさらに、2030年までに森林破壊をやめること、世界の民間金融機関が投融資により脱炭素化を後押しすること、石炭からの燃料転換や内燃エンジンの販売終了、なども決められました。

■二酸化炭素の排出量を抑えると、企業の売上がアップする!?

COP26で決められた目標の中で、特に企業の経営と関係が深そうなのが、二酸化炭素の排出量を取引する「クレジット制度」のルールです。

クレジットとは「カーボン・クレジット」のことで、再生可能エネルギーへの転換、省エネルギー機器の導入、植林などの森林管理等によって実現した温室効果ガスの削減・吸収量を、定められた方法によって数値化し、取引可能な状態にしたものを指します。

たとえば、企業Aが製品やサービスの製造・物流などの過程で排出される温室効果ガス排出量の見通しを立て、それに対し実際の排出量が下回れば、A社はその分をクレジットにして売却できます。一方、実際の排出量が目標より上回ってしまった場合、A社は他社のクレジットを購入し、自社の温室効果ガス排出量と購入分の排出量相当を補てん(オフセット)する必要があります。このようにルール化することで、企業全体が温室効果ガスを過剰に排出することを防ぐ狙いがあります。

■脱炭素に取り組めていない企業は、他社から「購入する」こともできる

一般企業が脱炭素に貢献する方法は、いくつか考えられます。まず、自ら再生可能エネルギーを使った発電を行うことです。発電方法としては、水力、太陽光、風力、バイオマス、地熱などが挙げられます。

自社で発電装置を持たなくても、環境価値のある電力を購入する方法もあります。再生可能エネルギーを利用して発電した電力はグリーン電力と呼ばれ、電力として利用できることに加えて、CO2を排出しない「環境価値」があることが特長です。

この「環境価値」だけを取り出した「証書」を購入する方法もあります。たとえば、石油や石炭などの化石燃料を使わずに発電された電気が持つ「非化石価値」を取り出し、証書にして売買する「非化石証書」という制度があります。この証書を購入する企業・自治体は、発電設備を持たなくても、証書に記載された電力量相当分の再生可能エネルギーの普及に貢献し、非化石電源で発電された電力を利用したとみなされます。

この他にもグリーン電力の環境価値を証書化して取引可能な制度がいくつかあり、一部の電力会社では、こうした証書を付加価値として提供する電力プランを用意しています。

このような一般企業の脱炭素への活動が、COP26で設定された1.5℃という目標の達成にも寄与します。こうした目標に取り組む企業が増えてくると、「取り組まない」ことが、企業の社会的な信用に影響することも考えられます。

持続可能な地球環境を創出するためにも、ビジネスを持続可能なものにしていくためにも、温暖化対策について自社に何ができるのか、今から少しずつ考え始めてみても損はないはずです。

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